おすすめ 「医原病は現代医療から」
「医原病は現代医療から」(2019-5-2崎谷博征ブログ)を読んで身近な話題が思い出されました。
数年前に糖尿病予備軍として投薬をされたKさん。Kさんの妻Yさんの話によると、「2年後には糖尿病の治療として透析予定と医者から言われた。」
「薬によって透析を受けるように、時期までコントロールされているのではないの?」と問いかけましたが、近所の開業医の言葉の方が頼りになるのでしょうか、糖を摂取することを勧めましたが食事療法も病院の先生の指示通りで過ごしました。途中経過は先生のおっしゃるとおり経過は問題なしとのこと。2年という期間が早まることなく透析を受けることが、治療が順調であると思われているのでしょう。
次は別のパターンです。「糖尿病と診断され医者からの薬を飲んで、食べてはいけないといわれるものをやめると体調が悪くなるんだよ。だから食事制限をしないことにしたんだ。」というAさん。アルコール、たばこは摂取しませんが、バナナ、団子、スイーツといった甘いもの、モツや肉を好んで食べています。そして、魚を好まないと聞いた時には驚きました。体験から身体の感覚を受け止めることができています。そうすると、医原病も回避できていますね。
『“医原病(いげんびょう)”に気づかない現代医療』2019.05.2
みなさんは、医原病(いげんびょう)という言葉をどこかでお聞きになったことはあるでしょうか?
簡単に説明すると、医療行為によって発症する病気のことです。
半世紀前から警告されていた医原病は、医療被曝(X線、CT, PETなど)で引き起こされるガンや心筋梗塞があります。
『新・免疫革命』でお伝えしたワクチンによる自己免疫疾患もしかり。
乳児湿疹や一過性の湿疹にステロイドを長期に使用するとアトピー性皮膚炎になります。
これも立派な医原病ですね。
さて、欧米に多いとされている自己免疫疾患「多発性硬化症(たはつせいこうかしょう)」についての驚くべき実態が論文報告されました(Mult Scler Relat Disord. 2019 Feb 2;30:51-56)。
多発性硬化症は、神経を包む鞘に慢性炎症が起こり、様々な神経障害(視力低下、感覚・運動麻痺など)が出現します。
その治療は、リウマチと同じステロイドなどの免疫抑制剤が主力です。
今回の研究では、米国の2つの大きな医療センター(Cedars-Sinai Medical Center and the University of California, Los Angeles MS clinics )の1年に渡る調査ですが、なんと20%近くの人が「多発性硬化症」と誤診されているという結果でした。
単なる片頭痛を多発性硬化症と誤診した割合が最も多かったようです。
その次に多かったのは・・・・・
なんとMRI上で多発性硬化症と同じような画像所見だけで誤診されています。
つまり、多発性硬化症による症状がまったくないにも関わらず、画像だけで診断されていたのです・・・・・
私も自分の出身大学であったある事件を思い出しました・
ある診療科の教授が、論文を書くために症例数を水増ししていた事発覚した事件がありました(内科系の場合は、大学は論文を書くことでしか評価されない)。
このときにも、比較的日本では少ない自己免疫疾患の症例だったため、そうでない人も診断名をつけて水増ししていたのです・・・・
OMG!
問題はここからです。
約20%の誤診を受けた方(72%)も長期に免疫抑制剤を投与されています。
この誤診を受けた方の48%はのちに進行性多巣性白質脳症(PML: progressive multifocal leukoencephalopathy)の原因となるストロイドの大量療法や長期の免疫抑制剤投与を受けています。
進行性多巣性白質脳症(PML)は、治療法がない致死性の医原病(免疫抑制剤が作る病気)です。
私も学生時代に進行性多巣性白質脳症(PML)を勉強しましたが、“医原病”であるという認識はありませんでした。
医師は、一般に自分の行った医療行為の長期的影響を見ることが現代医学のシステム上できないので、医療行為と医原病の因果関係が認識できないのです。
食品や環境毒になる工業製品もまったく同じです。すぐに中毒症状が出ない限りは、長期的影響による因果関係がなかなか同定できません。
根本治療には、生命体の心身を傷つけない(安心療法)ことが大前提です。
その検査や治療がご自分の心身にダメージを及ぼすかどうかを、少し長い目で見る習慣をつけてみましょう。
タグ:医原病