書籍の訂正「糖尿病は砂糖で治す!」◆パレオ協会ニュースレター号外2019.3.5

パレオ協会ニューズレター号外2019.3-5
『プーファは高血糖と低血糖の両方を引き起こす!』

『糖尿病は砂糖で治す』の校正がまだ現在の版では掲載されていませんので、会員の皆様に訂正部分をお知らせいたします。

『糖尿病は砂糖で治す』83ページと148ページの2箇所の図の一部が間違っています。

校正した図を掲載いたします。

糖尿病は砂糖で治す!訂正
プーファはピルビン酸脱水素酵素(PDH)とグルコース6フォスファテース
の両方をブロックします。

ピルビン酸脱水素酵素(PDH)は、ミトコンドリアの酸化的リン酸化(二酸化炭素とATP産生)に必須の酵素です。

グルコース6フォスファテースは、低血糖という最大の危機のときに、脂肪やアミノ酸を砕いて糖に変換(糖新生という)する酵素です。

プーファはこの両者をブロックすることで、「糖のエネルギー代謝」を完全にシャットアウトするのです。

糖新生ができなくなると、脳や赤血球が最初にやられます。

脳が低血糖になるとグルタミン系が活性化し、神経細胞が過剰に興奮します(J Clin Invest. 2007 Apr 2; 117(4): 868–870)。そして、一酸化窒素(NO)という世にも恐ろしい物質がたくさん産生されます(J Surg Res. 1999 Oct;86(2):213-9)(Sci Signal. 2015 Jul 7;8(384):ra68)。

一酸化窒素(NO)は、グルタミン系神経細胞のシグナル伝達物質なのです。一酸化窒素(NO)はプーファから自動酸化されて産生されるアルデヒドと毒性が匹敵する物質です。

一酸化窒素(NO)もアルデヒドも近隣の遺伝子、タンパク質、脂質などの構成成分に結合して変性させます(これは炎症ゴミとなって後々の自己免疫疾患やアレルギー疾患の温床となる)。

また一酸化窒素(NO)もアルデヒドもミトコンドリアの呼吸(=糖のエネルギー代謝)を止めます。いずれもピルビン酸脱水素酵素(PDH)をブロックし、かつ電子伝達系とよばれるエネルギー産生場所を破壊します。

図をよくご覧になってください。一酸化窒素(NO)もアルデヒドもピルビン酸脱水素酵素(PDH)をブロックすることで、乳酸という毒性物質を大量に産生します。

つまり、プーファで引き起こされる低血糖(糖新生のブロック)は、生命体を破壊し尽くすのです。

またプーファはたとえ糖の摂取をした場合でも、細胞内糖利用をブロックします。このときは、高血糖になりますが、低血糖の方がシックネス・ドミノになるのです。高血糖はあくまでも血液中のプーファの存在の結果にすぎないからです(病気を引き起こす主因ではない)。

このようなプーファのシックネス・ドミノ効果は、アラキドン酸、魚油(EPA), DHAと不飽和結合が多い(より酸化されやすい)ものが絶大です。

プーファはシックネス・サブスタンス(病気の場を引き起こす物質)の王様中の王様であることを再認識しましょう。

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