◆パレオ協会ニュースレター◆ 『脂質はATP産生量が多いから良い燃料?』

こんにちは、事務局です。

今年もインフルエンザが蔓延する時期になりました。
皆さまはお元気でいらっしゃいますでしょうか。
年末年始に暴飲暴食をされた方などは、体の疲れが出る時期でもありますので、プーファフリーを心がけてまいりましょう。

今回のニュースレターは、1月開催の東京と大阪セミナーでそれぞれ議題になっている「脂質・脂肪」に関連するご質問です。

 

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■パレオ協会ニュースレター『脂質はATP産生量が多いから良い燃料?』
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こんにちは、崎谷です。

今回は、ご質問が長文になりますが、現在の問題を如実に反映されていると判断いたしまたので、そのまま原文を掲載させていただき、それに対する回答をシェアしたいと思います。

 

(ご質問)
「入会をさせていただき、一気に過去のニューズレター等を読ませていただきました。

今まで行ってまいりましたのは、糖質制限(血糖値を上げない食事を心がける、米、小麦、根菜、砂糖等は取らない)+高脂質(ギー、ココナッツオイル、MCTオイル等)+半栄養素や食品添加物等は極力取らない(大豆は納豆だけ、野菜は茹でる、グルテンや添加物等が使われている加工品は取らない等)+タンパク質は多めに取るが、天然サーモン等の魚とグラスフェッドビーフ・薬を使わない豚とチキン・グラスフェッドラム、という方針で、いわゆるケトン体をエネルギー源とする、というスタイルでした。

ただ、自分が想定している、もしくは世の中で「こうなるよ」と言われている様に、体が引き締まったり、体が楽になったり、ということはなく、また、オーソモレキュラーの検査をすると、鉄・ビタミンB群・亜鉛・ビタミンD等が不足しており、様々なサプリメントを服用、また、甲状腺の機能低下のためナチュラルホルモン治療をしております。この状況を見ると、自分の食事の何かが間違っているのではと、日々思っていたところです。

現在の私の食事と、先生が提唱される食事法とは、一致する部分もそれなりに多いのではと認識しておりますが、大きな違いが、「糖の必要性」だと、現時点で理解しております。

代謝を回すためには糖が絶対必要、というのは、ミトコンドリアでの代謝についてと理解しておりますが、反面、ケトン体を良しとする先生方は、ミトコンドリアでのATPの生産量に鑑みると、脂質を原料とする方が効率が良く、糖を取ると、ATPの生産量が多い脂質回路が使われにくい為、糖質は極力撮るべきではない、というのが概要だと理解しておりました。また、赤血球が必要とする糖質は糖新生で供給可能であり、かつ脳に必要なエネルギーは糖質ではなくケトン体で問題ないことが昨今の研究でわかっている、ということが背景にあると理解しております。

先生が良しとする糖は、多糖類ではなく、エネルギーとして使われやすいブドウ糖・果糖だと思いますので、ミトコンドリアで使われやすいとは考えておりますが、ATPの量に鑑みると、やはり脂質の方が良いのではという疑問がどうしても解けません。

現代の人間は、不飽和脂肪酸の塊なので、それが分解されると、体に炎症を起こす、それをさせないために糖回路でATPを産出するほうが良い、というふうにも読めるのですが、一方で、飽和脂肪酸の体の場合は、ファットバーンでも構わないといった過去のメルマガのコメントもあったかと存じます。
そうすると、本来はファットバーンの方が望ましいが、現在は、不飽和脂肪酸の体が多いため、シュガーバーンの方が望ましい、ということなのでしょうか。

今先生の本を取り寄せている最中でして(海外在住のため数日要します)、そちらを拝見してからのご質問の方がよろしいのかとも思いましたが、これまで毎日の食事にとても注意している為、正しい方向に早く切り替えたいと思っております。

私を含めて、日本の糖質制限の知識が入ってきている人にとってあ、この糖の必要性、の部分が一番のハードルだと思います。
ぜひ、メルマガ等でご教示いただけますと幸いです。

 

(回答)
まずは私がいつもお伝えしております「エネルギー代謝・場の理論」の中心軸は、


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これは生化学の基礎的な知識です。

そして、糖新生という主に肝臓で行う作業も飢餓状態の一時的なバックアップシステムです。
これは低血糖のときに、糖・果糖に依存する脳、赤血球、腎臓の髄質などに脂質、乳酸、アミノ酸を材料に糖に変換して供給する仕組みです。

ただし、糖新生には


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脂質はご指摘のようにたくさんTCA回路から電子伝達系へ電子を送りますから、


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ケトン体はどうでしょうか?

ケトン体は1960年代にランドルらの詳細な実験で、糖の代謝をブロックする物質として報告されました。
とくにピルビン酸脱水素酵素(PDH)をブロックするため、糖は不完全燃焼をして


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以上のことは欧米の2017年の生化学の教科書でも追いついていません(ということは、欧米人の研究者でもほとんどは分かっていないということです。学問後進国の日本人研究者の言説はさらに信用に値しません。
英語ができる場合は、英語の論文をしっかりお読みになることをお勧めいたします)。今年に報告された新たな論文も加味しても、やはり糖・果糖が生命のエネルギー代謝の中心であることはより明確になっています。

上記のことは、拙著および基礎医学の講座で詳述しております。
基礎医学の内容も海外でもご覧になれるようにオンライン配信する予定でございますので、しっかりと基礎を勉強されるとさまざまな疑問が晴れてくると思います。

そして、食生活を変えて頂くだけでも体感の違いを実感していただけると思いますので、今後のご報告を楽しみにお待ちしております。

 

■本情報・記事の著作権は全て﨑谷医学博士(﨑谷研究所)および(社)パレオ協会に帰属します。許可なく複製及び転載などすることを固く禁じます。またこの文章は、パレオ協会会員さまのみにお送りいたしております。第三者に転送したり、Web サイトへアップするなどの再配信は固くお断りします。発覚した場合には、ニュースレター配信の送付を直ちに停止いたします。無断複製、転載及び配信は損害賠償、著作権法の罰則の対象となります。

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再び事務局です。

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