パレオ協会Q&A 『心停止のショック状態について』


心停止のショック状態についての基本的な回答をシェアいたします。

(ご質問)
崎谷先生、いつもお世話になっています。
いつも貴重な学びを提供していただき本当にありがとうございます。

今回は、心停止時の対応について崎谷先生のご意見をおうかがいしたいと思いました。
家族が心不全の状態でペースメーカーと共に生きているため、私は心臓については常に留意しています。

先日、ある循環器内科医のチームによって掲載された症例報告の中に、原因不明でショック状態で搬送された基礎疾患なしの若者に、応急処置としてドパミン、ノルエピネフリンを投与後、完全房室ブロックの心肺停止状態になりました。

一時的にペースメーカー挿入、エピネフリンも浄注したが心臓が回復せずに乳酸アシドーシスへ、心肺停止はビタミンB1欠乏によるものと疑い、ビタミンB1誘導体を投与、その後徐々に改善へ…というものがありました。

その患者さんがビタミンB1欠乏の中で糖を摂りづけていたか、PUFA過剰で細胞内が低血糖だったかは不明ですが、私の見解としては、ビタミンB1欠乏は根本原因ではなく原因の一部ではないかと考えています。

確かにビタミンB1は糖代謝に必要不可欠で、心不全とも関わりがありますが、今回の心肺停止は、ドーパミンやノルエピネフリンなどの投与によってコルチゾールが急激に増えることになると甲状腺機能が低下して心不全憎悪に向かい、糖のエネルギー代謝は更に低下して乳酸の蓄積へ、レニンアンジオテンシン・アルドステロン系も亢進していくので細胞も硬くなり完全房室ブロックに至ったのではないかと考えています。ぜひ、崎谷先生のご意見をおうかがいしたいと思います。

このような心肺停止状態の時、医学的見地ではなくリアルサイエンスの視点で考えた時、本来ならどのような対処法が正しいのでしょうか?

私は救急医療現場に携わる者ではありませんが、有資格者でない人間が知識を持つこともこれからは必要だと強く感じています。
お忙しい中申し訳ありませんが、ご教示頂ければ幸いです。
宜しくお願い致します。

(回答)


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