Q&A 『ミルク中のエストロゲン値について』


ミルク中のエストロゲン値についてのご質問に回答いたします。

(ご質問内容)
メディカルパレオのタンパク質の真実ですが、
牛乳のエストロゲン濃度が、人体にあるエストロゲン濃度に比べたら大したことがないと説明していると思います。
J Dairy Sci.2010 Jun.93(6):2533-40の論文では単位がpg/mLに対して、Cancer Epidemiol Biomarkers Prev.2008 Dec:17(12):3411-3418の論文では
単位がpg EM/mg creatinineになっています。
mg creatinineがよくわかりませんが、mgだとしたらかなり多いエストロゲンの数値となります。
これはどう解釈すればよろしいですか

(回答)

・まず単位の整理をします。「/mg creatinine」という単位は、腎臓の機能によって多少変化しますが、クレアチニン(creatinine)の正常値が1.0mg/dL以下ですので、かりに1.0とすると、
「/mg creatinine」=「/dL」となります。

・Cancer Epidemiol Biomarkers Prev.2008 Dec:17(12):3411-3418の論文では、閉経前の女性の尿中のエストロゲン値が5万pg/mg creatinine前後ですから、5万pg/dL=5,000pg/mL
となります。これはあくまでも尿中に排泄されたエストロゲン量であって、細胞内のものは含んでいません。

・一方、ミルク中のエストロゲン量は、J Dairy Sci.2010 Jun.93(6):2533-40の論文では、Whole milkで10pg/mL
(E1&E2)です。ヒトの尿中に排出されるエストロゲン値と比較しても、単純計算して1/500量になります。

・現代人ではエストロゲンは主に細胞内に存在(代謝されて尿中に出るのはほんの一部)しますから、ミルクに含まれるエストロゲン値は、ヒトの体内のエストロゲン値総量よりも最低でも1/500以上少ないことになります。

・このことから、ミルクに含まれるエストロゲン値は、私たちの体内で産生されるエストロゲン総量と比較しても微々たるものといえるのです。

・その一方で枝豆などに含まれるエストロゲン(植物性エストロゲン=動物性よりエストロゲン作用が強い)量は、50mg/100g(0.5mg/g=0.5mg/mL=500000000pg/m)もあります(Front Neuroendocrinol. 2010 Oct; 31(4): 400–419)。動物性と植物性のエストロゲン量は比較にならないほどなのです。植物が、いかに危険かが伺えます(牛がエストロゲンをデトックスしている)。
(参考記事)
■パレオ協会ニュースレター「テストステロンとエストロゲンの関係について」https://paleo.or.jp/bkmail/6327/
『大豆粉ミルクのリスクとは?』2018/11/21/ 崎谷博征FB



このページの先頭へ