アンチエイジング:老化の各論

大半の人は人間の最長寿命である120歳まで生きられず、老齢そのものよりも老年病で死にます。

その老年病を具体的に挙げてみましょう。

  • 認知症(脳委縮、アルツハイマー病、ピック病、パーキンソン病、ハチントン舞踏病
  • 心臓血管疾患(心筋梗塞、慢性心不全)
  • 白内障
  • 筋肉萎縮
  • 骨粗鬆症
  • 糖尿病
  • 成人発症の膠原病、自己免疫疾患などの慢性炎症

などです。これらの老化・老年病に人生の早期から罹り、早くも40歳代で死亡する早老症があります。これをウェルナー症候群症候群といい、20代で白髪となります。

以上はアンチエイジング・老化防止を考えるうえでは非常に示唆に富む病態と考えられます。これらの病態をつきつめることでアンチエイジング・老化防止の効果的な方法が得られるのです。

アンチエイジング・老化防止で避けて通れない問題が老化に伴う骨の変化です。骨は体を支える屋台骨であるだけでなく、造血組織でもあります。

特に閉経後の女性の多くに骨がもろくなる骨粗しょう症が認められます。実際には、転倒などによる脊椎の圧迫骨折、大腿骨骨折を契機に見つかることが多いものです。腰椎・胸椎圧迫骨折や大腿骨骨折で生活レベル(ADL)が低下します(ひどい場合は寝たきりになります)ので、若さを保つためにも骨は日ごろから丈夫にしておきたいところです。

  • ●骨粗鬆症危険因子
  • 最大の危険因子:年齢(高齢になるほど骨がもろくなる)
  • ●その他の危険因子
  • 喫煙、アルコール中毒、運動不足(ただし、肥満の女性は骨粗鬆症になりにくい。これは脂肪から産出されるエストロゲンの作用と考えられています)

アンチエイジング・老化防止に対する生活習慣改善では危険因子の排除を行うのですが、年齢という最大の危険因子だけは避けようがありません。しかし、その他の危険因子を排除して骨粗鬆症を予防することは当研究所の生活習慣改善法で可能です。

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