Q&A 『体内のミネラルおよび金属について』


ミネラルおよび金属についてのご質問に回答いたします。
(ご質問内容)

基礎医学講座を受講したものですが
化学的な基本的前提で理解できていないことも含めてお尋ねします。
1. 血液成分として測定するナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウムなどのミネラル(微量元素)の値とは、鉄に関する理解の限りでは、鉄が含まれる血清鉄・ヘモグロビン・フェリチンなどの項目のように たんぱく質と結合したものを測定していて、フリーのものを測定しているわけではない と理解していますが、他のミネラルに関しても同じでしょうか?
 原子そのものを測定しているのか?原子と結合したタンパク質を測定しているのか? イオン化したものを測定しているのか?

2.以前に亜鉛と銅とチオネインとの関係性について 「亜鉛と銅は拮抗関係にあって、銅が増えると亜鉛がフリーになって銅がチオネインと結合する」 と解説いただきましたがサプリメント会社の解説によりますと、
「肝硬変などの状態では異常に増加したアミノ酸に亜鉛が結合して尿中への排泄が高まる」
とありました。
(もし、本当にそうなら、亜鉛の血中濃度が低下しているからという理由で
 既存の栄養素補充療法的発想で亜鉛を補充しても、そもそもの慢性疾患を根治させないと意味がないことがよくわかりますが)
 上記1以外のミネラルとして、亜鉛と銅はそこまで摂取を意識することなく
 先生の理論で実践してきて、確かに支障はなさそうだと個人的には体感していますが 不調がある人の日々の臨床では、銅の数値が過剰でなくても亜鉛が低下しているケースは少なくないようなのですが、これは本当に亜鉛が不足しているということなのでしょうか?
亜鉛は鉄とは違って排泄ルートはあるようなので 鉄とは違って、体内で利用に至らずフリーになっている可能性はないのでしょうか?

(回答)

・ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウムなどのミネラルは、すべて陽イオンの性格を持ちます。そのため、マナイスチャージのアルブミンなどのタンパク質と結合します。

・血液中には実際には、ミネラルはタンパク質と結合したものとフリーのイオン化したものが混在しており、通常の血液検査ではその両方を測定しています。

・よく教科書にフリーのイオンしか効果をあらわさないと書いていますが、これは間違いです。[hidepost=0]タンパク質に結合したイオンでも同じ効果を示します。

2.
・臨床的に亜鉛欠乏はあり得ると考えています。乳児では、下痢・成長障害・湿疹などが引き起こされます。成人では甲状腺機能が低下するため、症状は複雑になります(Int J Vitam Nutr Res. 2019 Apr 15:1-9)。[/hidepost]

・亜鉛は、銅、マンガン、鉄などと同じ遷移金属と呼ばれています。これらは、過剰摂取になると容易に酸化―還元のバランスを崩すことになります。とくにプーファの酸化に寄与することが最大の問題になります。その他、バクテリアのエサにもなります(Curr Opin Immunol. 2019 May 4;60:1-9)。

・亜鉛はほとんどがメタロサイオニインというタンパク質に結合しています。[hidepost=0]これらの遷移金属はフリーになるとプーファの酸化やバクテリアの増殖に寄与して危険だからです。[/hidepost]

・亜鉛のサプリメントに関しては、。[hidepost=0]過剰症の問題と他の金属とのバランスの関係があり、血液中に不足しているからといって(あるいは信頼性の低い毛髪検査などと通じて)投与するのはお勧めいたしません。元々細胞内にあるため、血液を測定しても意味がないからです。[/hidepost]
これらの微量元素とよばれるものは、食事から摂取することが最も安全で効率的と考えています。

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