Q&A 『体の部位の体温の差について』


今回は、体の部位の体温の差についてのご質問に回答いたします。

(ご質問内容)

体温についてですが、多少、下半身(足や下腹部など)を触ってひんやりしても、深部体温(舌下)が37度前後あれば、今はそれほど、神経質に冷えを気にすることはありませんか?
常に手はポカポカしていますが、上腕は冷たいのに手首から先だけが暖かいというのは、不自然ではないでしょうか?
もっと代謝が上がれば、手だけではなく体の隅々まで暖かくなるのでしょうか?

(回答)
・皮膚表面で測定できる温度は、体の部位によって差があります。

・下半身<上腕<胸部 の順に温かくなります(Energy and Buildings 156 · September 2017)。 ・しかし、深部体温はどこの組織でも同じです。体表の皮膚で温度が違うのは、血管の分布や筋肉の量などに依存します。 ・手が上腕より暖かいのは、手は皮膚が薄く、血管が上腕よりより表層にあるからです。下半身は特に血管が深部にあるため、表層は冷たく感じやすくなります。 ・健常な子供では、糖のエネルギー代謝が高いので、下半身でも血管が表層に発達しています。その場合、下半身でも表層は温かくなります。 ・皮膚表面の血管の拡張によって温かさを感じますが、この血管の拡張は二酸化炭素(=糖のエネルギー代謝)に依存しています。深部体温が高い状態でキープできている(かつ脈拍が頻脈でない)場合は、問題ありません。

このページの先頭へ